スラムダンク三井名言
「スラムダンク」の主人公・桜木花道に続く問題児ナンバー2は、ミッチーこと三井寿だろう。
後に得意のスリーポイントシュートを決め、湘北バスケ部を救う存在になるのだが、登場シーンでは、がっつり不良。
センターわけの●八先生ばりの長髪に、マスクを外すと前歯が抜けていて、恐い。
誰がこの時この男が湘北バスケ部に欠かせない存在になると想像できただろうか。
この三井登場が「スラムダンク」の中でも重要なシーンのひとつと言える。
不良仲間の鉄男たちとバスケ部をつぶそうとして、ひとしきりあばれた後に、中学時代に影響を受けた監督・安西先生が現れる。
そして、「スラムダンク」の名言のひとつである
が三井の口から飛び出す。宮城リョータも加わり、ここから新しい湘北バスケ部がスタートするのだ。
高校3年生の三井は１年生の時のケガが原因で、バスケ部を去ってからグレて、1年以上バスケに関わっていないことになる。それでも活躍できているのは、さすが中学MVP！本人には少々重荷にもなっているようだが…。
三井はいい男だし、スリーポイントをカッコよく決め、堂々としていて、ちょっぴり子供っぽいところもまた魅力的である。
そんなところが男女ともに愛されるキャラの所以であろう。そして、やはり三井の一番の良いと思うのは、安西先生を純粋に慕っているところだ。
中学時代の三井が試合でもうだめだと思った時に、
来賓の安西先生が
と言葉をかけられるシーン。
安西先生を見上げている姿が純粋な感じでとても良い。
三井はねばり、そして中学MVPとなる。
また、三井の弱点として、スタミナが足りないということがあり、陵南戦で力尽きてしまい、スポーツドリンク缶のプルタブが開けられないシーンがある。
「絶対勝ちましょうね。先輩」と励ましてくれる後輩の言葉も心に染みる。
その後に気持ちを切り替えて、桜木達にアドバイスをする三井がいい。試合に出れなくても、強いなら尚更、選手のサポートは誰よりもできるのだ。
名アドバイザー、ミッチー！
海南戦のラストで相手チームの清田に「爪だけ」で弾かれ、スリーポイントが入らないシーンも悔しいが、海南を紙一重まで追い詰めた三井の強さも認めたい。
あのシュートがガードされなければ、絶対王者の海南に勝っていたのだから。
そして、流川との1ON1。三井ファンなら、いや三井ファンでなくとも、エース流川との真剣勝負に読者は燃えただろう。
そして燃えさせられた後に、おとなげない姿を見せたミッチーに気が抜けたか、キュンキュンしたかは、ファン次第である（笑）。
また、その後に流川と勝負して負けた桜木を静かに励まし、横にいてくれる姿も良き先輩である。
バスケ部に戻ってくれたおかげで、バスケ部員だけでなく、読者にも湘北の全国制覇の夢を見させてくれた三井。
また、友人の堀田も不良だったが、彼も三井を応援することによって成長した。
三井はバスケ部だけでなく友人をも変えたのだ。
ラストでバスケ部に残っている三井に、大学スカウトは来るのか、気になるところである。
冬の選抜では是非優勝してほしいものだ。