バスケットシューズ、いわゆる「バッシュ」と呼ばれるバスケットボールをプレーする時に履く靴である。
以前、「バッシュ」は、プレーする時に履くだけではなく、バスケをやらない人にも「おしゃれアイテム」としても履かれていた。
漫画「スラムダンク」で「バッシュ」は主人公・湘北高校バスケ部の桜木花道の成長アイテムとして3度描かれている。
最初はライバル校である陵南高校1年生、相田彦一との対面シーンである。
バスケ初心者というか、まったくバスケットボールを知らない桜木が普通に履いている体育館シューズを見て、彦一は
「この人は貧乏だから、高いバッシュを買えないんだ」と
「何故バスケットシューズを履いていないのか」と問うた自分に対する反省シーンだ。
「バッシュ」が何かを知らない桜木は「??」である。
続いては、陵南高校との練習試合後、湘北バスケ部キャプテン赤木の妹で、穴があいた桜木の体育館シューズを見た晴子が、桜木に声をかけ一緒にスポーツ用品店
「チエコスポーツ」に「バッシュ」を買いに行くシーン。
買うといっても結局、桜木は、店主が大切に履いているNBA(アメリカの男子プロバスケットボールリーグ)の選手マイケル・ジョーダンのエアジョーダンシリーズⅥ(シックス)を・・
なんと、たった30円で譲り受けてしまう。
その桜木の「バッシュ」を湘北高校バスケ部のメンバーがゲンかつぎと言って皆踏むところもあたたかさが感じられて、嬉しい場面である。
ラストは湘北高校のインターハイ出場が決まった後、やはり晴子が桜木の穴のあいた「バッシュ」を見て、再び「チエコスポーツ」へ行く場面。
「あの」30円男が湘北高校の桜木花道と知った店主は、ジョーダンシリーズから「赤と黒・湘北の色」のバッシュを思い出話と共に桜木に渡してくれる
(桜木と晴子は全く話を聞いてないのだが…)。
桜木からのお礼は100円で、なんと(!?)
70円アップ。
世界中どこを探してもジョーダンシリーズを30円や100円で手にできる男は、桜木しかいないだろう。ましてや、30円のⅥ(シックス)は、履き古され、穴があいた状態で店主の元に戻ってきたのだ…。
このように「バスケットシューズ」は、漫画「スラムダンク」の中でも印象的に描かれている。
日本のプロバスケットボール、Bリーグの中にもカラフルで目立つ色のバッシュを履いている選手が多い。
テレビや試合会場でBリーグの選手たちのプレーだけではなく、「バッシュ」に注目してみるのも面白いのではないだろうか。
でも、最後は靴店の店主に巡り合えたのも・・
天才桜木の実力なのでは・・・